OpenTypeスタイルの適用

文字にOpenType「スタイル」を適用すると、異体字(別の特殊なデザインの字形)を現在のフォントで表示できるようになります。たとえば、分数を適用すれば、既存の文字のサイズや位置を変更して手動で分数を構成せずに分数固有の字形を使用できます。同様に、標準の合字を適用すると、フォントで使用可能な合字に応じた文字を使用できます。詳細は、「合字の使用」を参照してください。さまざまなスタイルを組み合わせて適用できますが、上付き下付きなどは相互に排他的です。

文字および段落のスタイルシートを設定するために文字属性ダイアログボックス(スタイル > 文字設定)および文字属性の編集ペイン(編集 > スタイルシート)でOpenTypeスタイルを適用するには、OpenTypeの横にある矢印をクリックしてスタイルを表示します。次にチェックボックスを使用してスタイルを適用します。チェックボックスが使用できなかったりドロップダウンメニューオプションがブラケットで囲まれている場合は、現在のフォントでサポートされていないOpenTypeスタイルであることを示しています。

QuarkXpress db edit character style sheet EA OpenTypeスタイルの適用

文字属性ダイアログボックスで使用可能なOpenTypeスタイル

OpenTypeスタイルには、下記のスタイルがあります。

  • 標準の合字:読みやすさが向上する標準的な合字を適用します。
  • 任意の合字:特殊な合字を適用します。この機能では、特殊な効果を得る合字をユーザーが選択できます。
  • 等幅数字:数字に等幅を適用します。
  • プロポーショナル数字:数字に不均等な幅を適用します。
  • スモールキャップス:CJK(中国語、日本語および韓国語)以外の小文字に通常より小さい大文字を適用します。
  • 全てのスモールキャップス:CJK(中国語、日本語および韓国語)以外のすべての文字に通常より小さい大文字を適用します。
  • ライニング数字:すべてが大文字のテキストとよく調和する近代的な数字スタイルを適用します。
  • オールドスタイル数字:テキストに組み込まれている番号に最適な数字スタイルを適用します。
  • イタリック:イタリックの字形を適用します。
  • 分数:スラッシュで区切られた分数の字形を適用します。
  • スワッシュ:装飾的な字形を適用します。
  • 序数:序数の字形を適用します。
  • タイトル用字形:通常より大きなポイントサイズで大文字のタイトル用字形を適用します。
  • 前後関係に依存する字形:テキストの前後関係に基づいてさまざまな代替字形を適用します。
  • ローカライズドフォーム:字形のデフォルトフォームをローカライズドフォームに置き換えます。
  • 縦書き用/横書き用仮名の使用:組み方(縦組み/横組み)に応じた特殊な横書き用仮名または縦書き用仮名のフォームを適用します。
  • 設定位置:選択したテキストに上付き、下付き、科学用下付き文字、分子および分母の字形を適用します。
  • 代替メトリクス:組み方(縦組み/横組み)に基づいた高さの代替幅を適用します。

代替垂直半角メトリクス(vhal):全角の高さの字形を半角の高さに合わせます。

代替垂直メトリクス(valt):全角の高さの中間にくるように字形を配置します。

プロポーショナル代替垂直メトリクス(vpal):個々のプロポーショナルの高さに字形を合わせます。

全角幅(fwid):全角幅以外の字形を全角幅に置換します。

半角幅
(hwid)
:全角幅の字形を半角幅に置換します。

代替半角幅(halt):全角幅の字形を半角幅に合わせます。

3分の1幅(twid):3分の1幅以外の字形を3分の1幅に置換します。

4分の1幅(qwid):4分の1幅以外の字形を4分の1幅に置換します。

プロポーショナル代替幅(palt):個々のプロポーショナルの幅に字形を合わせます。

  • 代替字体:JIS2004字体、JIS78字体、JIS90字体、簡体字体、旧字体などの代替字体のフォームを適用します。これらの字体は、いくつかの日本語のOpenTypeフォント用に特別に考案されたものです。

OpenTypeスタイルの適用