トラップの理解

QuarkXPressのトラップを指定する場合、バックグラウンドカラーに対するオブジェクトカラーのトラップという方法で指定します。オブジェクトカラーは、別の色よりも前に表示される任意のアイテム(テキストやボックスなど)に適用される色です。バックグラウンドカラーは、オブジェクトカラーよりも背後に表示される任意のアイテム(テキストやボックスなど)に適用される色です。オブジェクトカラーとバックグラウンドカラーが印刷ページで一致する場合、トラップの方向が色の輝度(明るさ)により決まります。

オブジェクトカラーをバックグラウンドカラーに対してトラップする方法は、以下の4通りです。

  • オーバープリント:オブジェクトカラーを直接バックグラウンドカラーの前面に印刷する場合に使用します。
  • ノックアウト:オブジェクトカラーが自身の形状をバックグラウンドカラーからカットアウト(ノックアウト)する場合に使用します。
  • スプレッド:オブジェクトの形状が暗いバックグラウンドカラーに重なるよう、明るいオブジェクトカラーをわずかに広げる場合に使用します。
  • チョーク:バックグラウンドカラーの形状がオブジェクトカラーに重なるよう、暗いオブジェクトカラーをわずかに少なくする場合に使用します。

QuarkXPressのトラップの値は、以下の3段階のいずれかにより決まります。

  • デフォルトのトラップは、オブジェクトカラーとバックグラウンドカラーの相対的な輝度に応じて、QuarkXPressが色相や形状の異なる色を自動的にトラップするためのデフォルトの方法です。QuarkXPressと個々のQuarkXPressレイアウト(レイアウト固有のトラップ)に対するデフォルトのトラップ環境設定を入力するには、環境設定ダイアログボックス(QuarkXPress/編集 > 環境設定)のトラップペインを使用します。
  • カラー固有のトラップは、バックグラウンドカラーに相対するオブジェクトカラーに指定するトラップです。スプレッドにオーバープリントノックアウト自動値(+)、チョークに自動値(–)、またはトラップ設定ダイアログボックス(編集 > カラー > トラップ編集)のトラップ値でその他を指定すると、カラーパレット(ウィンドウメニュー)のすべての色に対するトラップの関係を制御できます。
  • アイテム固有のトラップは、トラップパレット(ウィンドウメニュー)で使用するアイテムに対して指定するトラップです。
注: ドキュメント固有の環境設定はデフォルトの環境設定よりも優先されます。また、カラー固有の環境設定はデフォルトの環境設定すべてに対して優先されます。アイテム固有の環境設定は、その他すべてのトラップ環境設定よりも優先されます。
注: コンポジット(色分解なし)の印刷、またはレーザープリンタに印刷を行う場合、トラップの値を指定しても出力には影響しません。
注: 指定するトラップの値は、印刷機、用紙、シートのサイズ、インク、ジョブを発生させるためのライン画面(lpi)により決まります。最適な結果を得るには、出力サービスや印刷所が推奨するトラップ方法および値を使用します。
親トピック: トラップの使用

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